Ts日記

帰国子女だった人

理系帰国子女の大学入試その4〜東京大学を目指す〜

理科二類で合格しました。(ほぼ特定される)

入試を振り返ると東京・早稲田・慶応・東京理科全て受かり充実したものとなりました。以下は半ば自慢になりますが、どうすれば帰国子女が東京大学に受かるのか、自分なりに考えてみます。

 

一般生と帰国子女の違い

理系帰国子女は初期条件が苦しいです。それはIBを含め現地の勉強が大したことない、また難関国立の受験問題に触れる機会がなく、見てもわけが分からなくなるです。*1私の場合まともな受験勉強は帰国後、6月以降で間に合っていましたが、あまりオススメはできません。やはり帰国前の、前年の夏休みぐらいからは始めたほうが得策です。ではどのような勉強をしたらよいか。帰国生と言っても地域によって授業の進捗度がまちまちです。まず自分がどの程度知っているのか、その整理が大切です。今回は私が経験したIBとSATで考えます。

IB

数学...簡単な微分方程式、外積、正規分布など概念習得については日本の高校を超える。しかし残念ながら出題される問題のほとんどはセンター未満である。ベクトルは習うが、問題の趣が全く異なるので別物と考えたほうがいい。微分積分も日本の受験業界では当たり前となっているテクニックを全く知らない状態になるので、日本の参考書、問題集で頑張るように。

物理...optionで相対性理論や宇宙物理を学べるが、残念ながら日本での二次試験にはかかわりがない。反発係数をやらなかったり、相対速度を利用する問題があまり出なかったり穴が多いし、そもそも試験では簡単なモデルしか問われないので、7をとれたとしても日本の物理も安心、とはならない。日本から問題集を取り寄せ、こつこつ経験を積もう。

化学...ギブスの自由エネルギーやsp3混成軌道などを取り扱い、ところどころ日本のカリキュラムを超えていたりする。だが日本の受験問題には関係のない話。難関国立でおなじみの構造決定が全く出題されないし、理論化学はただの計算問題であることが多い。あと物質名の知識が圧倒的に足りない。K2Cr2O7やCu2O、IB受験生からすれば「なにいってんだこいつ」状態かと思う。しかし日本での受験には必要なので、ちゃんと日本の参考書を読み込もう。

 

SAT

理系科目全般について

試験対策なにもやらずに、Mathematics2・Physics・Chemistryの平均点が760になったので、IBできるなら問題ない。SATの数学はどうしようもなくレベルが低いので少なくともAPぐらいはやったほうがいい。*2IB生に比べれば楽でしょうから日本の受験勉強に力を入れましょう。あと、あまり現地の塾を頼らないように。

*1:文系であれば日本語と英語、そして塾で左翼イデオロギーを学べばよい。

*2:日本の大学はAPを評価しないようですが・・・